2014/05/17

マイケル・ファスベンダーさんがかぶり物をするビタースイートなセンシティブ映画「Frank(フランク)」のお話を作ったJon Ronsonさんによる制作秘話トーク概要

昨日のツイートの補足です。

映画がどれだけ面白いかの、ちょっとしたツカミにもなるので、アップすることにしました。

【ことのはじまり部分は本当に実話だった!】
Jon Ronsonさんは実録ジャーナリストとかコメディ系の小説、というイメージしかなかったのですが、この人もともと、大学内のライブ会場のブッキングマネージャーだったんですって。それでFRANK SIDEBOTTOMをブッキングしていた、と。ところが、当日「キーボードが倒れたんで、ほかにキーボードを見つけられなかったらライブはキャンセル!」って電話がかかってきた。ドタキャンはこまりますよね。そこでジョンさんは音楽活動もやっていたので「キーボード、僕ひけるけど…」っていってみた。そしたら「オッケー!じゃあ君がやって!」といきなりバンド加入命令(笑)しかしジョンさんはFRANK SIDEBOTTOMの曲を演奏できるどころか何も知りません。
「いや、曲の何一つ知らないから無理なんじゃ…?」と答えると
「Do you know C, F and G?」
とフランク。
「そ、そりゃできるけど…」
「じゃあ、弾いて〜!」

というわけで、FRANK SIDEBOTTOMのキーボードプレーヤーになったんだそうです。ロケーションは異なりますが、ここのやりとりは映画できちんと描かれており、まさかの実話(笑)

ちなみに、FRANKは映画ではかたくなにかたくなにかぶりものをとらないんですけど、実際はもじもじしながらかぶりものをとっていたそうです。

【FRANK制作のいきさつ】
この映画の制作や本の出版の話が、実在のFRANK SIDEBOTTOMの中の人、Chris Cievy さんがガンでおなくなりになった後だったこと、そしてこの制作内容について公開時期まで全然漏れてでてこなかったので、正直「FRANK SIDEBOTTOMのトリビュート」、という意味や「FRANK SIDEBOTTOMをモデルにした架空のお話」という意味が今イチピンときていませんでした。しかし、このトークをきき、すべてはクリス・シーヴィーさんと一緒にずっと考えていたお話だったということが判明。さらにはクリス・シーヴィさんの強い意志により、FRANK SIDEBOTTOMおよびシーヴィーさんのバイオグラフィー的な要素を持たないようにしたんだそうです。故に、かぶり物もするし、モデルではあるんだけど、(ジョンさんの実体験であるつかみ部分をのぞいては)フィクションの世界なんですね。すごく納得できました。お話はFRANKの中身とかぶり物をした表がかなり一心同体となっています。(→リアルはそこまで融合していない)そしてリアルのFRANK SIDEBOTTOMに存在するアーティスト魂を押し拡げて膨らました、っていう感触です。

【ちなみに…】

ジョンさんはほかにもベストセラー作品を沢山執筆している作家さんで、ジョージ・クルーニー、ユアン・マクレガーが出演した
The Men Who Stare at Goats
実録・アメリカ超能力部隊 (文春文庫)
の原作とかも書いてます。
原作の英語はそんなに難易度高くないと思います。ぜひトライしてみてください…!
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