2013/06/20

ネタバレなしのぶっちゃけレビュー:マーティン・フリーマンが出演する…と話題の"Svengali(原題)"の実態は?!









*「Svengali (原題)」出演者や監督などの情報、映画制作にあたってのいきさつについはこちらをどうぞ


http://muvi.es/w4336/148125 

【STORY】ウエールズののどかな街に住むDixieは郵便配達員ですが、大きな野望を抱くドリーマー。イケてる音楽を発掘するのが大好きで、バンド発掘および世界征服を果たしたCreation Recordsのアラン・マクギーやFactory Recordsのトニー・ウイルソンみたいになりたいと思っています。そんなある日YOU TUBEで ‘The Premature Congratulations’というレコード契約もしていない無名バンドのクリップを偶然発見しビビビっと電流が走ります。コレだ!コレこそ次のビートルズ!次のオアシス!次の。。。Premature Congratulations! そしてオレはイギリス音楽史に残る名マネージャーになる!意気込んだディクシーは男の勝負と全財産をかけて、フィアンセのMichelleと一緒にロンドンへ。まずはYOU TUBEで見つけたバンドのもとへ行き缶ビール4本でマネージャー契約成立完了。その後業界の重要人物たちにバンドの音をきいてもらおうとプロモーション活動に入ります。てはじめに旧友で今やメジャーなレコード会社で立派に仕事をこなしているHorseyのもとへ行きますが……。

この旧友Horseyとのやりとりをきいてるところなども含め、序盤は先日お伝えしたウエブシリーズの第1話目とほとんど変わりません。しかしながら全体的には、しっかり制作費も予算もある「映画」になったとたん、ウエブシリーズにあったオフビート感たっぷりのトーンがなくなり、すごくきちんと作り上げた青春ロマンス映画になっていました。とくにヴィッキー・マクルアは彼女の出世後のキャリア史上一番おきゃんでキュートだったのではないでしょうか?!めちゃくちゃかわいかったです。



一方、コメディとして考えたとき、首をかしげずにはいられないほどやわらかタッチな仕上がりになっていました。UKの音楽ビジネスについているイメージと現実、バンドがマネージャーをどれだけ振り回すかなど、オフ・ビートでトホホ感たっぷり、absurdity(おバカ)な要素がたっぷりある脚本だったので、コメディ色を出す場面の見せ方、カメラワーク、演出はいくらでもできたはず。たとえばコレをエドガー・ライト監督が演出したら、脚本にちりばめられた笑いの原石を全部ひろってキレイに磨き上げてディスプレイして作っていただろうーーそういう脚本だったと思います。しかしながら、本作はコメディボールを拾わずに地面に埋めてるような作り方だった。ロマンス/ドラマの要素を強めたかったんでしょうか。たしかに国際マーケットをシェアに入れた場合、UK音楽業界をネタにしたコメディで売っても受け入れられにくいので、青春とロマンスという万国共通ネタを強調するという保守政策にはいったのかもしれません。

唯一ウエブシリーズのテイストを継続していたのはTシャツやサントラの選曲しょうか。とくにTシャツがキテました。Northsideなんてどこから撮影用に見つけて来た!(爆)

…というわけでコメディおたくでもあるGeek1号にとっては残念な作品となってしまいました。が! マーティン・フリーマンとマーティン・フリーマンの仲の良いお友達でコメディアン&作家&ミュージシャンのマット・ベリーの登場してるシーンだけは、非常によいノリで笑えました。マーティンはいつものお約束な感じですから、安心の笑いを提供してくれました。マット・ベリーもなんですが完全にキャラを作り上げちゃっているんで、技術勝ちですよね。(注:マーティンは前回お伝えしたように、バンド費用でお金に困ったDixieがお金調達のために働く中古レコード屋のオヤジDon役です。マットはHorseyが働くレコード会社の社長役。)

ではまとめとして、GG2E的おすすめポイントは1.おきゃんでかわいいヴィッキー・マクルア 2.(UK音楽に詳しい方→)90年代初頭のUK音楽とそのイメージをひきずったバンドのメンバーの言動 3.マーティンとマーティンのお友達マット 4.(さわやかロマンス映画がお好きな方→)ディクシーとミシェルの関係の行方

でございます!

エディンバラ映画祭での上映は
2013年6月21日 20:40より Cineworld
2013年6月22日 14:40より Cineworld
チケットはこちら
引き続きご注目ください〜〜!
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