2014/01/22

Lディカプリオさん&Mスコセッシのコンビ芸+ジョナ・ヒルの野望が叶ったWolf of Wall Street/ウルフ・オブ・ウォールストリート観ました

「1月31日(金)全国ロードショー レオナルド・ディカプリオ主演 X マーティン・スコセッシ監督 5度目のタッグで挑む、実話に基づく驚愕エンターテインメント」 ということで…
http://www.wolfofwallstreet.jp/

ディカプリオさんとスコセッシ監督のコンビ芸はもはや相当数の固定客がおり、このお客様方が楽しむなら、それだけで、充分高評価すべき巨大エンタテイメントだと思います。
今回1号が本作を観たいと英国公開まもなくして足を運んだのは、ココ↓にありました

"Jonah Hill – star of Superbad, 21 Jump Street and Moneyball – has always wanted to work with Martin Scorsese. Now he's got his wish. He talks to Hermione Hoby about losing weight, giving up comedy and making Leonardo DiCaprio sick"

http://www.theguardian.com/film/2014/jan/12/jonah-hill-actor-wolf-of-wall-street
より引用。

あの、どんなにB級C級と評価の低いコメディでも、彼の出演しているシーンだけは一等笑えると、コメディの才能に溢れかえるジョナ・ヒルが、ブラット・ピットとの共演「マネー・ボール」にてアカデミー賞の赤絨毯をシリアスに歩いてしまってから、ジワジワと方向転換&イメチェンをした上、ついに「コメディヤメます」宣言?!をしていたからです。(はい、ディカプリオさんにゲロはかせたとかそんなのはどうでもよくてですね)”スコセッシ監督の映画に出ることが人生の野望であり、その野望を果たした”とか言っちゃってるわけです。コメディに対する姿勢に大きな抵抗と反感を買いまして、”そんなジョナヒルが出ている映画なんて誰がみるもんか”と思ったのでございます。



トレイラーを見たらですね…

ナニコレジョナヒルオモシロイ。 
面白くないですか?!なんだかセリフが面白いんです!コレはあんなコメディやこんなコメディに出演するよりは、思い切って方向転換してマネー・ボールやウルフ・オブ・ウォールストリートに出たい、と思う気持ちがわかる!と思えるようなトレイラーだったんです。

まえおきが大変長くなりましたが、そんなわけで観てみようと思いまして、拝見させていただきました。

【お話は…】投資家詐欺で実刑を受けた証券会社ストラトン・オークモント社の設立者ジョーダン・ベルフォートの半生を彼の自伝に基づいて描いています。アメリカンドリームを信じてニューヨークはロスチャイルド社でキャリアをスタートさせたジョーダン。1987年のブラックマンデーにより新たに職を探さなくてはならなくなります。募集広告から証券マンを募集する会社を発見し、さっそく面接にいったところ、そこでは非上場株式や債券に関する気配表示した”ピンクシート”の銘柄を取り扱っていました。ピンクシートにリストアップされている銘柄は、米国株式市場の最下位にあり、株式市場のスタートアップ的なところなんだそうですね。銘柄の財務的な情報開示も義務づけられていないため(*今は信頼度を高めるために情報開示は必要ないけれどもランク分けされるようになっているそうです)、購入するかしないかは、証券マンがどれだけ投資家を騙せる信頼させるスキルがあるかどうか。でも投資家と取引が結べたら50%取り分がある、という信じられないコミッション額!ロスチャイルドで磨いた腕を持つジョーダンは流暢で自信みなぎるトークで投資家を手玉にとり見事ピンクシートにリストアップされた名もなきpenny stocksを売りつけ、懐に大判小判をザックザクに入れて行きます。瞬く間に1ヶ月の収入が70000ドル。高級車を乗り回し羽振りのよい様子をみた同じマンションのダニーは、ジョーダンに「もし月70000ドル収入があったことを証明したらオレは今すぐ仕事をやめてオマエの下で働く」と宣言し、事実だと知るとホントに仕事を辞めて、ジョーダンと働きはじめ…。

【ディカプリオさんの演技に脱帽】さすが、オスカー賞ノミネート、ゴールデングローブ賞受賞、BAFTAノミネート他、賞という賞総なめなわけです。ディカプリオさんのスゴさは、断続的に実感しておりましたが、今回のジョーダン・ベルフォートでの演技は、頭一つ飛び出ているというか、個人的には近年でぶっちぎりでキテました。マシュー・マコノヒーのKiller Joe/キラースナイパーを観たときに近いキテる感です。というのもベルフォートはコカイン他あらゆるドラッグの常習者だったのですが、ディカプリオさんの中毒になった人の顛末を悲劇という名の”喜劇”に見せる表現力に射抜かれました。貫禄がますますついて(体格の話ではなく)つくづく、ディカプリオさんはジャック・ニコルソン的な位置に君臨するんだろうな、と思ってしまいました。
【ジョナ・ヒルは面白かったですが…】たしかにジョナ・ヒルは面白かったですが、ディカプリオさんのヤク中演技を前にしては、あの!ジョナ・ヒルですら引き立て役でした。それくらいディカプリオさんがおいしいところを作り出していました。しつこいようですが、とにかくディカプリオさんの演じる最低男のふぬけっぷりがアッパレすぎます。あの演技力にホレない人間はいるでしょうか。アレはもうスコセッシ監督骨抜きだろうな…。と思います。
【スコセッシ監督、どんなときも映像美を忘れない】ココに、職人根性、職人技とゲイジツを感じました。 遊び心たっぷり、痛快大衆エンタテイメントであることを決して捨てずに、そこかしこに美を繰り広げる、映像センスを拝見できました。ああ、ステキでした…
長い上映時間にもかかわらず、ここまでテンポよくエンタメを保持し続けているのは、やっぱり監督ですよね。監督ってすごいですね。すごい。

というわけで1月31日公開です。ぜひ映画館へ!!
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